更年期はいつからいつまで?|年齢の目安と期間をやさしく解説

更年期ケアを象徴する、花と葉のやさしいイラスト

「そういえば最近、生理の周期が前より短い気がする」「まだ40代前半なのに、これって更年期なの?」——そんなふうに、自分の体の変化に戸惑っていませんか。

更年期は、はっきりした始まりの合図があるわけではありません。だからこそ「いつから始まって、いつまで続くのか」が見えず、先の見えない不安を抱えてしまう方も多いようです。

この記事では、更年期がいつからいつまでなのか、年齢の目安と期間を、公的機関や学会の情報をもとにやさしく整理します。あわせて、始まりに気づくサインや、自分のゆらぎのペースを記録でつかむコツもご紹介します。

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目次

そもそも更年期とは?「閉経の前後10年間」のこと

更年期とは、特定の病気の名前ではなく、女性のライフステージのひとつを指す言葉です。閉経の前の約5年間と、閉経の後の約5年間をあわせた合計10年ほどの期間を更年期といいます(厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」、公益社団法人 日本産科婦人科学会)。

ここでいう閉経とは、卵巣のはたらきがゆるやかに低下し、月経が永久に止まることをいいます。日本産科婦人科学会の解説によると、月経が1年以上止まっていることを確認したうえで、1年前をふり返って「あのときが閉経だった」と診断するとされています。つまり閉経は、その瞬間にわかるものではなく、あとから確定するものなのです。

「いつからいつまで」がはっきりしないのは、あなたの感覚が鈍いからではありません。そもそも医学的にも、あとになってから振り返って決まる期間だからです。この前提を知っておくだけでも、少し気持ちが軽くなるかもしれません。

更年期・更年期症状・更年期障害はどう違う?

よく混同されがちな3つの言葉を整理しておきましょう。

  • 更年期……閉経をはさんだ前後約10年間という「期間」のこと。誰にでも訪れます。
  • 更年期症状……その期間に現れる、ほてり・不眠・イライラなどのさまざまな不調のこと。程度には大きな個人差があるとされています。
  • 更年期障害……更年期症状のうち、日常生活に支障が出るほど重い状態のこと。医療機関で相談・治療の対象になります。

更年期という「期間」に入ったからといって、必ずしもつらい症状が出るわけではありません。どんな症状が現れやすいのかは、更年期の症状一覧の記事でくわしく整理しています。

更年期はいつから始まる?年齢の目安

厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト」では、日本人の平均閉経年齢は50.5歳であり、一般的には45〜55歳頃が更年期にあたると説明されています。閉経の5年前から数えるため、多くの方は40代半ばごろから更年期に入っていく計算になります。

ただし、これはあくまで平均をもとにした「目安」です。日本産科婦人科学会も、閉経の年齢は個人差が大きく、早い人で40代前半、遅い人だと50代後半に閉経を迎えると説明しています。40代前半で閉経する方の場合は、30代後半から更年期に入っていることになりますし、50代後半で閉経する方なら、50代前半はまだ更年期の入り口という見方もできます。

つまり「何歳になったら更年期」と一律に線を引くことはできません。あなたのペースは、平均より早いことも遅いこともあり、どちらも自然な幅の中にあると考えられています。

30代後半〜40代前半の「プレ更年期」という考え方

正式な医学用語ではありませんが、更年期に入る少し手前の30代後半〜40代前半に感じる不調を「プレ更年期」と呼ぶことがあります。この時期は女性ホルモンの分泌が大きく減る前ですが、仕事の責任が重くなったり、子育てや親の介護が重なったりと、生活面の負担が増えやすい年代でもあります。

そのため、更年期そのものというより、疲れやストレス、睡眠不足などが複合的に影響して不調が出ているケースも少なくないと考えられています。「まだ若いから更年期のはずがない」と切り捨てず、かといって「もう更年期だ」と決めつけもせず、まずは体調の変化を記録して眺めてみるのがおすすめです。20〜30代で似たような不調を感じている場合については、若年性更年期とは?20〜30代で気になる不調と相談の目安で整理しています。

更年期はいつまで続く?終わりの目安

更年期は閉経後の約5年間まで続くとされているため、平均的なケースでは55歳前後がひとつの区切りになります。50.5歳で閉経を迎えた方なら、55歳ごろまでが更年期という計算です。

症状のつらさについては、厚生労働省のサイトで「更年期の症状でつらい期間は5年程度ともいわれる」と紹介されています。10年ずっと同じ強さの不調が続くわけではなく、多くの場合は閉経をはさんだ数年間に山があり、その後ゆるやかに落ち着いていく経過をたどることが多いようです。

もちろん、これも個人差があります。閉経後もほてりや発汗が続く方もいれば、ほとんど自覚しないまま過ぎていく方もいます。「あと何年」と正確に予測することはできませんが、ずっとこのままではなく、変化していく時期であるという見通しを持てることには意味があるでしょう。

閉経後に気をつけたいこと

更年期が終わったあとも、女性ホルモン(エストロゲン)が少ない状態は続きます。エストロゲンには骨や血管を守るはたらきがあるとされているため、閉経後は骨密度やコレステロール値、血圧などの変化に目を向けることが大切になると考えられています。

更年期の不調が落ち着いたあとも、健康診断や婦人科検診を続け、気になる数値があれば医師に相談する習慣を持っておくと安心です。閉経を迎えたあとに体のどこが変わりやすいのかについては、閉経後に起こる体の変化と気をつけたいこともあわせてご覧ください。

更年期の始まりに気づくサイン

更年期には「始まりました」というお知らせはありません。ただ、多くの方に共通して現れやすい変化はあります。

1. 月経周期の変化

日本産科婦人科学会の解説によると、卵巣の機能が低下し始めるとまず月経周期が短くなり、さらに機能が下がると今度は周期が長くなって、最終的に閉経を迎えるという流れをたどるとされています。そして「40歳を過ぎて月経周期が不順になり始めたら、更年期にさしかかっているのかもしれません」と説明されています。

「以前は28日周期だったのに、最近は24日で来る」「2か月あいたと思ったら急に来た」といった変化は、更年期の入り口を知らせるサインのひとつと考えられています。経血量が減った、逆に増えた、日数が変わったといった変化も同じです。

2. 体に現れる変化

急に顔がカーッと熱くなる、汗が止まらない、といったホットフラッシュは代表的な症状として知られています。そのほかにも、めまい、動悸、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節のこわばり、手足の冷え、疲れやすさなど、実にさまざまな不調が現れうるとされています。関節の痛みやこわばりについては、更年期の関節痛・手のこわばりについての記事もあわせてご覧ください。

ほてりやのぼせが気になる方は、更年期のホットフラッシュの対処法もあわせてご覧ください。

3. 心に現れる変化

気分が落ち込む、やる気が出ない、些細なことでイライラする、情緒が不安定になる、眠れない——こうした心の変化も、更年期に現れやすい症状として挙げられています。「性格が変わってしまった」と自分を責めてしまう方もいますが、体の変化が背景にある可能性も考えられます。

更年期のゆらぎとどう付き合う?セルフケアのヒント

更年期そのものを止めることはできませんが、過ごし方の工夫でラクになる部分はあると考えられています。無理のない範囲でできることから試してみましょう。

生活のリズムを整える

起きる時間をなるべくそろえる、朝に光を浴びる、湯船につかる、夕方以降のカフェインを控えるなど、睡眠の土台を整える工夫は、体と心の両面に関わってきます。完璧を目指す必要はなく、「今週は起床時間だけ」といった小さな一歩で十分です。

体を動かす習慣を持つ

ウォーキングやストレッチなど、負担の少ない運動を続けることは、更年期以降に気をつけたい骨や血管の健康にもつながると考えられています。まとまった時間が取れなくても、一駅分歩く、階段を使うといった積み重ねでかまいません。

「がんばりすぎない」を意識する

40〜50代は、仕事も家庭も責任が重なりやすい時期です。体がゆらいでいるときに以前と同じ負荷をかけ続けると、つらさが増してしまうこともあります。予定を少し減らす、人に頼る、休む日をつくる——それは怠けではなく、この時期に必要な調整です。

「いつからいつまで」は記録で見えてくる

ここまで年齢の目安をお伝えしてきましたが、いちばん知りたいのは「平均」ではなく「わたしの場合」ではないでしょうか。それを知る手がかりになるのが、日々の記録です。

月経が来た日と体調をあわせて記録しておくと、周期が少しずつ短くなってきた/間隔が空くようになったといった変化が、あとから振り返ったときにはっきり見えてきます。閉経は「1年間月経がないこと」で判断されるため、最後の月経がいつだったかを残しておくことは、そのまま診察のときの大切な情報にもなります。

また、症状の記録を続けると「不調が強い日は寝不足の翌日が多い」「天気が崩れる日に頭が重くなる」といった、自分なりの傾向が見えてくることがあります。何をどう書けばよいか迷う方は、更年期の症状記録のつけ方を参考にしてみてください。今の状態を点数で確かめたい方には、SMI(簡略更年期指数)による更年期セルフチェックもおすすめです。月経周期の乱れを書き残す具体的な方法は、更年期の生理の変化を記録するコツもあわせてご覧ください。

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更年期と気圧・季節の変化が重なるとき

「更年期に入ったみたいだけど、天気の悪い日は特にしんどい」と感じる方もいます。気圧の変化によって頭痛やめまい、だるさが強まる不調は「気象病」「天気痛」と呼ばれることがあり、更年期の症状と重なると、どちらが原因なのか見分けづらくなります。

見分けのヒントになるのが、やはり記録です。不調が出た日と天気(気圧)を並べて眺めると、天気が崩れる前日に決まって重くなるのか、天気とは関係なく波があるのかが見えてきます。両者の関係については、気象病と更年期の不調の見分け方でくわしく解説しています。

季節の変わり目や、寒暖差の大きい時期に不調が強まると感じる方も少なくありません。「気のせい」で終わらせず、傾向としてつかんでおけば、忙しい予定を入れる時期を調整するなどの備えにもつながります。

受診の目安と、相談する診療科

年齢の目安に当てはまるからといって、すべてを更年期のせいと決めつけるのは避けたいところです。更年期に似た症状は、甲状腺の病気や貧血、うつ病など、ほかの原因で起こることもあると指摘されています。

次のような場合は、早めに医療機関で相談することをおすすめします。

  • 不調のせいで仕事や家事、外出などの日常生活に支障が出ている
  • 気分の落ち込みや不眠が2週間以上続いている
  • これまでに経験のない強い頭痛やめまい、動悸が急に現れた
  • 月経の量が急に増えた、閉経したはずなのに出血がある
  • 自分が更年期なのかどうか判断がつかず、不安が大きい

まずは婦人科(更年期外来・女性外来を含む)が相談先の中心になりますが、症状によっては内科や整形外科、心療内科などが適していることもあります。どこに相談すればよいか迷ったときは、更年期の不調は病院の何科?の記事が参考になります。治療にどんな選択肢があるのかを事前に知っておきたい方は、更年期の治療法の種類と選び方もあわせてご覧ください。

つらい症状が続くとき、急に強い症状が出たときは、我慢せず医療機関に相談してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 40代前半ですが、もう更年期なのでしょうか?

A. 一般的な目安は45〜55歳頃とされていますが、閉経の年齢には個人差が大きく、早い方は40代前半に閉経を迎えると説明されています。40歳を過ぎて月経周期が不順になり始めた場合は、更年期にさしかかっている可能性も考えられます。ただし判断は医師によるものですので、気になる場合は婦人科で相談してみてください。

Q. 更年期が終わったかどうかは、どうすればわかりますか?

A. 閉経は「月経が1年以上止まっていることを確認してから、1年前を振り返って診断する」とされています。更年期はその閉経の後、約5年間続くとされているため、閉経の時期が確定してはじめて、おおよその見通しが立つことになります。最後の月経がいつだったかを記録しておくと、判断の手がかりになります。

Q. 更年期の長さは人によって違うのですか?

A. 更年期の期間は「閉経の前後5年ずつ」と定義されるため、長さ自体は約10年で共通していますが、始まる時期と終わる時期は閉経の年齢によって前後します。また、症状の強さや続く長さには大きな個人差があるとされており、つらい期間は5年程度ともいわれています。

Q. 症状がまったくないのですが、更年期ではないということですか?

A. 更年期はすべての女性に訪れる期間であり、症状の有無とは別のものです。症状の程度には個人差が大きいとされ、ほとんど自覚しないまま過ごす方もいます。症状が軽いこと自体は心配のいることではありませんが、閉経後は骨や血管の健康にも目を向け、健康診断や検診を続けていくとよいでしょう。

まとめ

更年期がいつからいつまでなのか、あらためて整理します。

  • 更年期とは、閉経の前後約5年ずつ、合計10年ほどの期間のこと
  • 日本人の平均閉経年齢は50.5歳とされ、一般的には45〜55歳頃が更年期の目安
  • 閉経の年齢には個人差が大きく、早い人で40代前半、遅い人で50代後半と幅がある
  • 閉経は「月経が1年以上止まったこと」を確認して、あとから振り返って診断される
  • つらい症状が続く期間は5年程度ともいわれ、ずっと同じ状態が続くわけではない
  • 「わたしの場合」を知る手がかりは、月経と体調の記録の中にある

平均や目安は、地図のようなものです。あなたが今どのあたりにいるのかを教えてくれるのは、日々の小さな記録です。焦らず、ひとつずつ確かめていきましょう。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とするものではありません。症状の現れ方や経過には個人差があります。症状が続く場合や気になる場合は、医療機関にご相談ください。

参考情報源
・厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」更年期(https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/menopause.html
・公益社団法人 日本産科婦人科学会「更年期障害」(https://www.jsog.or.jp/citizen/5717/
・厚生労働省「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」(https://w-health.jp/

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この記事を書いた人

更年期ゆらぎ記録アプリ「ゆらぎとわたし」の運営・編集担当。「不調の波を、ひとりで抱え込まない」を合言葉に、30〜50代の女性が自分の体調とやさしく向き合えるよう、記録・セルフチェック・気圧予報などの機能づくりと情報発信に取り組んでいます。医療の専門家ではありませんが、公的機関や学会の情報をもとに、受診の助けになる正確でやわらかい情報をお届けすることを大切にしています。

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